服部デザイン研究所

 はじめまして、服部デザイン研究所の服部です。よろしくお願い致します。さてグラフィックデザインというもの、皆さんはどういう印象がありますか?もしくはグラフィックデザイナーという職業についても同様です。なにか自由で創造的で人と違った特別な職業だな~って思われますか?自分は同級生のみんなとは違った道を歩むカッコイイ奴だなんて思ったこと、人には言ったことは無くとも、夜布団の中で、正直一回くらいは思って寝た経験はありませんか?

 また、こうも思ったことはありませんか?自分が制作した雑誌広告やホームページが多くの人に見られているだろうと想像したり、実際に雑誌広告などは書店に売られているのを見て、なんて自分はいい仕事をしたのだろう。やっぱりいい道を進んだ、自分の職業選択に間違いは無かったのだと。そしてこんな決意をしたりしませんか?「一生涯グラフィックデザイナーでいよう。」と。

 思ったことありませんか?と聞いておいて何ですが、告白するとこれらは私がまったくそのように思ってきた過程を書いただけです。また風評にもなっていますが、デザイン制作業界は仕事が忙しく深夜まで仕事をするのは当たり前、なんてものにも疑問を抱くことなく、人と少し違った仕事、忙しく働くことなどを楽しんでいたのも事実です。

 しかし、その結果が自分にもたらしたものは一体なんだったのだろうか、いつからか考え出したのです。冷静になってまわりを見渡せば、二度と使われないデザイン案の数々と、印刷制作物の色校正紙、サンプルでもらった実際の制作物などなど・・・。そう、それらは全て「思い出」と呼ばれる物達なのです。それらをよく「老後の楽しみに取っておく。」とかいう言葉を聞くぐらいですから。また、そんな思い出ならともかく、もっと深刻な事態ももたらしてくれました。それは運動不足からくる身体への影響です。どうしてもデスクワークばかりとなってしまうので致し方無いと言えばそれまでですが、やはり自分は人間であり生物であるということをふまえるとこれは緊急で最重要な問題です。

 このように自分で自分のおかれている環境を確認すると、どうしてもこの非効率なグラフィックデザインの制作工程がもたらすのんべんだらりとした生活習慣を変える必要性に迫られます。言い換えると、私の場合は身体を健康に保つために、デザインの仕事に費やす時間を減らさないといけないという結論に達したのです。

 そこで効率的にグラフィックデザインの仕事を進める方法はないものかと考えました。そう思って自分のデザイン制作工程を思い出してみると、意外と理論的に数値、数量的に作業していることに気が付きました。はて、これは自分だけが使えることなのかと思い、まったくデザイン制作の経験ない人に少し説明し、ちょっと実際に手を動かしてもらうとデザインの「イロハ」の「イロ」ぐらいは達成してしまうのです。

 でも、もしかしてこの人はデザインの素質がある人かもしれない、別の人はどうだろうかと思い、また同じように説明し制作してもらうと同じレベルのものが出来上がってくるのです。これはどうやら誰にでも使えそうな一種の方法なのでは?そう考えるようになりました。

 そこで、あるところに協力していただき、一回十数人単位でワークショップ形式でこの方法がもともとデザイナーの人達にも伝わるのか、実践しました。そうするとどうでしょうか、やはり最初の試み通りにグラフィックデザインの仕事はこの方法で再現可能だということが実体験をもって確信できたのです。

 そういうことで、そこで得た経験をもとにグラフィックデザインの仕事をより効率的におこなえるノウハウを、多くのグラフィックデザイナーの皆さんにお伝えしたいと、この服部デザイン研究所を設立した次第です。



■名称:服部デザイン研究所 Hattori Design Institute
■運営会社:UMAインターナショナル株式会社
■責任者:服部 雅史 Hattori Masafumi

▼以下略歴      
●1982年(高校1年) ・高校3年間放課後、河合塾美術研究所(名古屋)に通う。
●1985年(予備校生)・研究熱心のため?か、河合塾美術研究所(名古屋)にさらに通う。
●1986年(昭和61年)・桑沢デザイン研究所(渋谷)に通う。研究所という名前に縁があるようです。
●2003年1月・服部デザイン研究所設立